コンサルの面接で必須!ケース問題を実際のコンサルタントが解いてみた③
みなさんこんばんは!TDerです!
今日はフェルミ推定+ケースの複合系の問題を解いていきたいと思います。
複合系の問題ってどういうこと!?って思う方もいらっしゃると思いますが、
例えばコンビニの売上高を求めて、2年後に2倍にする施策を考えよ、みたいなやつです。
(今回解くのも似たような問題です。)
おさらいとして前回までのケース問題について記載している記事を載せておきます。
前回記事でも言ったとおり、現状分析と課題分析は非常に大事です。
今回の記事でも自分が考えた施策が正しく的に当たるよう課題の深掘りを行いたいと思います。
当てずっぽうにならないようみなさんもケース問題を解く際は現状の認識と課題の深掘りを正しく行ってください。
また、今回については課題が漏れ無くダブりなく洗い出せているかについても良く注目してください。
課題を当てずっぽうで出してしまっていると、本当に解くべき課題がなんなのか見えてこないですよね。
また、コンサルタントとして自分の発言の信頼度が下がってしまうと思います。
抜け漏れなく課題の深掘りを行い、ソリューションについて考えていきましょう。
それでは今回のお題に移りましょう!
今回はこちら!
目次
「スポーツジムの売上高を算出し、それを2倍にする施策を考えよ。」
早速解いていきましょう。
~売上高を実際に解いてみる~
まず最初にスポーツジムの売上高を算出してきましょう。
売上高を算出しないと話は始まりませんw
まーまずはフェルミ推定しろってことです。
スポーツジムについては私が現在通っているスポーツジムを想定して解いていきたいと思います。
<私が通っているスポーツジムの特徴>
・24時間営業
・フランチャイズ
・都内
・駅から15分
・支店には会員ならどこでもいける
・月会費8000円
スポーツジムの売上高は下記の式で算出できます。
スポーツジムの売上高 = 登録者数×一人当たり月会員費×12ヶ月
月会費は8000円で固定ですので、あとは登録者数を導き出せば売上高ははじき出せるってことです。
それでは登録者数について推定していきましょう。
まずスポーツジムに登録する人は以下の2つのパターンに分かれますよね。
①月一回以上ジムに行く人
②月一回以下、または登録したものの一回も行っていない人
さらに①に関しては下記に分けることとします。
❶週1回ジムに行く人
❷週2回ジムに行く人
❸週3回ジムに行く人
❹週4回以上ジムに行く人
❺週1回以下でしかジムに行かない人
それでは平日と休日のトレニーの数について仮説を立てて求めていきたいと思います。
平日の利用者数
平日については会社に通勤前の時間帯と会社が終わった18時以降から22時以降までの時間帯にトレニーが多い印象です。
そして、平日の日中(9時~18時)や深夜帯は人が少ないです。
導き出した数を表にまとめてみました。
時間帯 |
1時間あたり人数 |
合計人数 |
6時~9時 |
10人 |
30人 |
9時~18時 |
5人 |
45人 |
18時~22時 |
20人 |
80人 |
22時~24時 |
10人 |
20人 |
24時~6時 |
3人 |
18人 |
上記の合計数から最後に一般的なトレーニング実施時間である1.5hで割れば平日の合計利用者数が算出されます。
実際に計算するとおよそ130人となりました。
休日の利用者数
休日については平日と比べてデイタイムの利用者が多くなります。
深夜や朝方については平日と同等かそれ以上に少なくなりますね。
上記をもとに休日における各時間帯の利用者数を表にまとめました。
時間帯 |
1時間あたり人数 |
合計人数 |
6時~9時 |
3人 |
9人 |
9時~18時 |
20人 |
180人 |
18時~24時 |
10人 |
60人 |
24時~6時 |
3人 |
18人 |
平日と同様、最後に一般的なトレーニング実施時間の1.5hで割ると、およそ180人と算出されました。
平日と休日の利用者数をもとに1週間の利用者数を計算してみたいと思います。
計算式は、
平日の利用者数×5+休日の利用者数×2
で算出できますね。
実際に計算すると、およそ1000人が週で利用することになります。
ここからダブりを省いていきたいと思います。
ダブりを省く上で、先ほどのジムに行く頻度の分類を使用します。
❶週1回ジムに行く人
❷週2回ジムに行く人
❸週3回ジムに行く人
❹週4回以上ジムに行く人
❺週1回以下でしかジムに行かない人
基本的に競技者用のジムではなく、
一般利用者が多いジムについては、週4回以上ジムに行く人は非常に少ないです。
また、週1回以下しか行かないトレニーはあまりいないかと思います。
基本的に全く行かないか、週1回申し訳程度に行く人に別れると思いますので。
ベースは週2回ジムに通う人が最も多いと感じております。(所感です)
上記を鑑みて、下記に利用者の%を分けてみました。
❶週1回ジムに行く人 :10%
❷週2回ジムに行く人 :60%
❸週3回ジムに行く人 :20%
❹週4回以上ジムに行く人 :5%
❺週1回以下でしかジムに行かない人 :5%
ここからダブりを省いた純粋な利用者数を導き出したいと思います。
なお、週1回も行かない人については2週間に1回ジムを行くと仮定して計算します。
1×0.1x+2×0.6x+3×0.2x+4×0.05x+0.5×0.05x = 1000
という式が立てられますね。
xを求めると、およそ470人と算出されました。
月一回以下、または登録したものの一回も行っていない人を足して登録者数の計算は完了となります。
上記属性の方は一定数はいるものの、非常に少ない認識です。
利用者数の1割程度の人数がこれに当たると仮定して計算したいと思います。
全て合計すると、登録者数は520人と出てきました。
最後に売上高を計算したいと思います。
520人×8000円=416万円
416万×12ヶ月≒5000万円
と算出できました。
~売上高を2倍にする施策を考えてみる~
売上高を算出することができましたので、続いて売上高を2倍にすることができる施策について考えていきたいと思います。
まず現状分析・課題分析を行っていきたいと思います。
今回も3Cを用いて分析を行っていきます。
現状分析・課題分析
◯Company
<課題>
・平日のコアタイム(18時~22時)は人がかなりいっぱいで追加のトレニーがトレーニングできない状態。
・反対に平日のデイタイムには人がほとんどいない。
・トレーナーがいないためトレーニング初心者に優しくない環境となっている。
・深夜帯に従業員がいないのでセキュリティ面で不安がある。
・スタジオやプールがなく、マシーンしか置いていない。
<強み>
・24時間いつでも行くことが出来る。
・大手ジムと比べて会費が安い。
・他の支店にも無料で行くことが出来る。
◯Consumer
・トレーニングを始めたばかりだとトレーニングのやり方がわからない。
・深夜のセキュリティが気になる。
・月会費が高いと会員になる事をためらう。
◯Competitor
<課題>
・年会費が高い。
・他の支店に行くには会員でも追加料金が必要。
・営業時間が限られている。
<強み>
・スタジオ、プールにも入ることが出来る。
・トレーナーも常駐している。
・知名度が高い。
解くべき課題の特定
続いて解くべき課題の特定を行っていきたいと思います。
現在自社が抱える課題と顧客の課題を掛け合わせて考えていきたいと思います。
現在平日のデイタイムがガラガラとなっており、自社としては当該時間帯の利用者を増やすことが優先的に解くべき課題だと思われます。
スタジオやプールがない、という課題については月会費の安さに直結するためこの課題を解こうと考えると
自社の強みを消してしまう可能性があるため要注意です。
そして顧客が抱える課題としてはトレーニングのやり方がわからないという課題にフォーカスしたいと思います。
ソリューションの考案
解くべき課題を特定したらそれに対するソリューションについて考えていきたいと思います。
私が考えたソリューションはこちら。
「女性層に対するデイタイム会員の導入とパーソナルトレーニング無料チケットの配布」
です。
自社としては平日のデイタイムの集客が急務となっております。
ただなかなか会社員にとって平日のデイタイムにジムに行くことは難しい状況です。
そこで専業主婦層に向けて日中のトレーニングをしていただくよう、
価格優位な施策を打ち出すことが効果的ではないかと考えました。
また、トレーニング導入期としてパーソナルトレーニングの無料チケットを配布する事で
トレーニングを行う方のニーズにあわせたトレーニング方法やメニューを伝授する流れを作ります。
まとめ
今回のお題は
「スポーツジムの売上高を算出し、それを2倍にする施策を考えよ。」
でした。
私は解くべき課題を平日デイタイムの利用者数の改善とトレーニング初心者に対するトレーニングの導入について
課題として設定しました。
そしてソリューションとしては
「女性層に対するデイタイム会員の導入とパーソナルトレーニング無料チケットの配布」
を考案しました。
~最後に~
みなさんここまで読んでいただきありがとうございました。
今回のお題はフェルミ推定+ケース問題という、コンサルティングファームの面接で出てくるであろう
一番複雑な形だったと思います。
みなさんはどのような答えを導き出したでしょうか。
私自身まだまだ甘いところがありますので、
下記の本を読んで勉強したいと思います!
みなさんも一緒に勉強していきましょう!