ありきたりなマーケティングフレームワークからおさらば!巷で噂のティッピング・ポイントって何?
皆さんこんばんは! TDerです!
「今まで色んなマーケティング施策を考え、実行してきたけどイマイチ効果が出なかったな」
「実際爆発的に流行った商品とかサービスってどんなフレームワークから考え出されたんだろう」
この記事はそんな思いを抱えるマーケティング担当者、いわゆるマーケターや経営者に向けて書いております。
今まで私の記事をお読みいただいていた方はご存知かもしれませんが、私TDerは本業コンサルタント、副業もコンサルタントな人生を送っております。
具体的には、本業のコンサルでは大企業相手にマーケティング戦略を含む事業戦略の策定・実行の支援などに携わっております。
副業でもベンチャー企業を中心にマーケティング含む経営のアドバイスを実施しております。
さてこの記事では、世に使い古されたマーケティングのフレームワークではなく、爆発的に商品・サービスの普及させるための新たなフレームワークをご紹介いたします。
インターネットの発達により、今までコンサルタントなどの一部の職業の方のみ知っていたフレームワークに誰でもアクセスできるような時代になりました。
非常に良い時代である一方で、誰でも知ることができるからこそフレームワークの有効性が今までと比べて逓減しています。
皆さんも以下のフレームワークはよくご存知でしょう。
- 3C分析
- 4P分析
- SWOT分析
- STP分析
フレームワークに当てはめて考えてみたものの、イマイチ良さげな案が浮かばない、、、なんて経験をした人も多いのではないでしょうか?
実際に実行してみてもやはり効果が出ない、、なんてことは日常茶飯事かもしれないですね。
今述べたようなことが起きているのは考えたマーケティング施策がティッピング・ポイントを迎えられなかったからかもしれません。
ティッピング・ポイントとは何か?
ティッピング・ポイントとは、物事がある一定の閾値を超えると一気に全体に広まっていく際の閾値やその時期、時点のことで、マルコム・グラッドウェルが書き著した本「ティッピング・ポイント いかにして「小さな変化」が「大きな変化」を生み出すか」で提示された概念なんですよね。
ティッピング・ポイントの特徴は3つあります。
- 感染的特徴がある
- 小さな変化が大きな結果をもたらしている
- 変化が急激
上記の特徴が表している通り、ティッピング・ポイントは、なかなか売れなかったものがある時点から急に売れ出すというように、それまで小さく変化していた物事が急に爆発的に流行、普及して社会に広まる際の「きっかけ、時点」を指しています。
それではどのようにすればティッピング・ポイントを迎えることができるのでしょうか。
著作ではティッピング・ポイントへ至るための3つの原則を紹介しております。
- 背景の力
- 少数者の法則
- 粘りの要素
実際に本の中では上記の原則を説明しつつ、原則に則って流行した事例を説明しております。
具体的にはセサミ・ストリートなどがいかにしてティッピング・ポイントを迎えたのか説明しております。
ちなみに「ティッピング・ポイント いかにして「小さな変化」が「大きな変化」を生み出すか」を書いたマルコム・グラッドウェルは、『ワシントン・ポスト』紙のビジネス、サイエンス担当記者を経て、現在は雑誌 『ニューヨーカー』のスタッフライターとして活躍中です。
これまでの著書はいずれも世界で200万部超の大ベストセラーになっている著名な作家なんです。
続いての章で具体的に先ほど挙げた3つの原則の中身を見ていきます!
原則1:背景の力
まずは背景の力から説明させていただきます。
この原則では、商品・サービスは環境の条件や特殊性に大きく左右され、人間は自分で思っている以上に環境に敏感である、と書かれております。
商品やサービスが感染するように広まるためには、直接的な環境の些細な要素に手を加えることによって、一気に流行させることができると説いており、ニューヨークで犯罪数が劇的に減少した割れ窓理論について触れております。
3つの原則の中で最もとっつきにくい原則ではありますが、上記の他にも小規模で緊密なグループ(150人以下)にはメッセージなり発想なりが持つ潜在的感染力を強化する力がある、規範なしでも同じ目標を達成することができる、など組織論的な側面についても説明されております。
原則2:少数者の法則
続いては少数者の法則です。
少数者の法則では、社会的伝染病は一握りの例外的な人々の努力によって広まると説いております。
具体的な少数者とは以下になります。
- 媒介者(コネクター)
- 通人(メイブン)
- セールスマン
それぞれが少数者の法則における社会的伝染で重要な役割を果たす人物です。
媒介者(コネクター)
媒介者とは名前の通り、知り合いが多い(友人や知人を作る並外れたコツを体得している)人たちのことです。
一方でただ単に知り合いが多いだけでなく、様々な世界の文化的領域を股にかけた活動をしており、それらを結び合せる働きをしている方々です。
要は弱い絆の達人で、口コミ伝染は媒介者(コネクター)の仕事です。人脈の専門家ってやつですね。
通人(メイブン)
通人(メイブン)とは情報の専門家のことを指します。(もちろん、受身の情報収集家ではない)
例えばどうすれば良い買い物ができるかが分かったら、それを他人に教えたがっているお節介さんです。
他人の問題を解決することによって、自分の問題、自分の感情的必要性を解決している人なんです。
口コミによる伝染を始動させるための知識と社交的技術が備わっている存在です。
セールスマン
セールスマンは名前から予想できるかもしれませんが、説得のプロです。
説得する技術を持った選ばれたグループの人たちです。
他人を自分のリズムに引き込み、相互作用の流れを支配する力を持ちます。
例えば、相手の感情を模倣し、相手との同調性を出したり、何かを語るときにそれを取り巻いている状況の方が、語られた内容よりも重要になる場合があることを理解していたりします。
感情や気分を上手に表現できる人は、他の人よりもはるかに感情の伝染力が強いと語られています。
今挙げた三者が自社にとって誰になるのか考え、その”少数者”を捕捉することがティッピング・ポイントを迎えるためには重要となります。
原則3:粘りの要素
最後は粘りの要素です。
粘りとは、メッセージに強い印象があり、相手の記憶に粘りつく、ということを表しています。
自分の言ったことを人に記憶させることで、人の行動を変え、言った製品を買わせ、映画を観に行かせるような記憶や習慣に粘らせる要素のことを指しています。
サービス受益者を単なる見物人ではなく、参加者として巻き込むことで粘りを獲得することを、アメリカでの事例である”金の箱”やセサミストリートを元に説明しております。
最後に
ここまで読んでいただきありがとうございます。
ざっと説明させていただきましたが、ティッピング・ポイントとは何であるか、また、ティッピング・ポイントを捕捉するための3つの原則について理解していただけたのではないでしょうか?
実際のマーケティング施策に照らし合わせると、ティッピング・ポイントを捕捉するための3つの原則である「背景の力」「少数者の法則」「粘りの要素」を獲得することが重要となります。
ありきたりなフレームワークではなく、一風変わった原則を利用することで新しい事業のカタチが見えてくるかもしれません。
ぜひ実践していただければと思います!
なお、紹介した本にはこの記事に記載されていることはもちろん、ティッピング・ポイントを迎えた商品やサービスを、3つの原則に則って説明しておりますので、ぜひご覧になってください!