現役コンサルタントが解説!ケース問題の解き方
みなさんこんにちは!TDerです!
今回もケース問題について書いていきたいと思います。
ケース問題って一人で解いていくには難しいんですよね。
対話を行い、論議が重ねられることによって結論が洗練されていくように感じます。
初めてケース面接を受けた時、面接官から指摘を受け自分の人格が否定された気分になりましたが、
今思うとそうではないのかな、と思います。
面接官もお題に対する真理を追求したかった、受験生とともに答えに向かいたかったのでは、と思います。
それでは問題に移りましょう。
■お題
「港区にある高級サラダ店の売上を2倍にする施策を考えよ」
■前提
港区にある高級サラダ店ということで、六本木ヒルズ近くにある高級サラダ店を想定して考えました。
まず六本木という土地柄、平日と休日の顧客層は異なると考えられます。
平日に関していうなら、六本木ヒルズ周辺に勤めているビジネスパーソン(特に女性)が8割以上の顧客層と考えられます。
休日であれば、カップルなどが中心になるかと思います。
■現状の売上高算出
◯平日の売上高
高級サラダ店の開店時間は10時から22時の12時間として、
単価もおよそ一定のため、1500円とおいて考えていきます。
また席数は店内に4席、店外に6席の計10席とし、お持ち帰りも可能であると仮定を立てます。
10時~11時
ブランチのために購入する層は一定以上いると考えられます。
ただLunchタイムと比べて人の数は少ないと考えられます。
1時間に1回転程度に落ち着くと考えられるため、
10人×1時間=10人となる計算です。
11時~13時
ランチタイムであるため、人の出入りは激しいと考えられます。
また、お持ち帰りの方も多数いらっしゃると考えられます。
店内の回転率は30分1回転程度に収まると思いますが、
お持ち帰りの顧客が多い認識です。
店内:10人×1時間あたり2回転×2時間=40人
お持ち帰り:およそ店内で食事をする顧客の2倍程度と仮定し、80人
合計:120人となります。
13時~17時
ランチタイムが終了し、店内が落ち着く時間帯だと考えられます。
客足は少なくなり、10時から11時の時間帯程度の人数が訪れると仮定します。
10人×4時間=40人
17時~20時
まだ会社に勤めている会社員が夜ご飯として購入する可能性が高いと考えられます。
ランチタイムのようなピークタイムと比べると人は減るものの、
店内・お持ち帰りともに人が来る認識です。
店内:10人×3時間×60/45回転=40人
お持ち帰り:店内スペースで食事をする顧客の1.5枚程度と仮定し、60人
合計:100人
20時から22時
当該時間帯には人はほとんどいない認識です。
2時間に1回転の10人と仮定します。
全営業時間の顧客人数は280人と算出されました。
当初仮定の一人当たり単価を1500円で計算すると1日あたりの売上高は42万円となります。
◯休日の売上高
休日については平日と比べて六本木に訪れる方のセグメントは家族連れやカップルが多くなり、
ビジネスパーソンが少ない認識です。
カップルはまだしも家族づれでサラダを食べに来る方は少ない認識なので、
休日の売上高は平日の売上高の2/3程度に落ち着くと仮定を立てました。
計算すると28万円となります。
◯1年間の売上高
42万×5日+28万×2日=210万+56万≒270万円
270万×52週≒1億4000万円
港区の高級サラダ店の売上高は年間1億4000万と算出されました。
続いて、現状の売上高を2倍にする施策を考えるために、課題分析を行います。
課題分析は3Cを用います。
課題分析
Company
<強み>
・健康的で美味しいサラダを提供できる。
・女性人気が高い。
・カスタマイズが可能で色々な味を楽しむことができる。
・お持ち帰りができる。
<課題>
・席数が少ない。
・男性のビジネスパーソンの食事における選択肢外にある。
・価格が若干高い。
Consumer
・サラダは女性が食べるイメージが強く、がっつり食べたいときに選択肢から消える。
・そもそもサラダを昼食に食べる想定をしておらず、他の飲食店で済ましてしまう。
・子供向けのメニューがなく、家族連れの場合選択肢から外れる。
Competitor
<強み>
・男性客が多い。
・ゆっくり座って食事ができる。
<課題>
・出される食事がサラダより健康的ではない。
上記課題の
「席数が少ない」「そもそもサラダを昼食の選択肢から外す」
の2つをもとにソリューションを考えていきたいと思います。
ソリューションの検討
平日におけるソリューション
現状六本木ヒルズには多くのオフィスが入っており、
より多くのビジネスパーソンが商品を購入していただくことが必要です。
席数が少ないため、店内で買って食べてもらうという方法では顧客の確保が難しく、
また、ビジネスパーソンが食事の選択肢として考慮するために、
各企業と提携してランチタイムのオフィス出店を実施するのはいかがでしょうか。
企業側としても従業員の健康を考えた際に、
サラダを食事として取り入れるのは重要なことだと考えられるため導入のメリットがあります。
例えばランチ向けに一つあたり1000円のサラダを40個ずつ六本木ヒルズに入っている10の企業向けに販売した場合、
1日あたり40万の売上となり、1年では約1億円もの売上の増加となる計算になります。
また、平日に限定して開店時間を朝7時からにはやめるのも有効だと考えられます。
ビジネスパーソンの朝食として、顧客数が増加する可能性は高い認識です。
例えば上記時間帯について、ランチタイムと同等の人数が訪問すると仮定すると、
1500円×10人×2回転×3時間=9万円の増加となり、
1年間で2300万円もの売上高向上につながります。
休日におけるソリューション
休日においては家族連れをターゲットとして考えていきます。
六本木には休日家族連れが多く訪れるものの、メニューに子供向けのものがなく、
家族連れは食事の選択肢として外してしまう可能性が高いです。
これに対して、大人の半額程度の子供に向けたメニューを考案し売り出すのはいかがでしょうか。
子供にとっても野菜の摂取は重要であるため需要はあると考えられます。
仮に核家族世帯が毎休日30組ずつ購入すると考えると、
1500円×2人+700円×30組≒11万円増える計算となります。
1年間で当てはめると、1100万円の売り上げ増加に繋がると考えられます。
◯まとめ
「港区にある高級サラダ店の売上を2倍にする施策を考えよ」というお題で、
「席数が少ない」「そもそもサラダを昼食の選択肢から外す」という課題を解決するために、
私は平日と休日に分けてソリューションを考えました。
平日については
「六本木ヒルズにテナントが入っている企業向けオフィス出店を行うこと。」
「開店時間を朝7時に早めること」
休日については
「家族連れ向けのお子様メニューを作成すること」
を課題に対するソリューションとして考えました。
■最後に
ここまで見ていただきありがとうございます!
フェルミ推定シリーズやケース問題シリーズを全て読んでくださっている方は
かなり力がついてきたんではないでしょうか。
私は基本的に1日1題ケース問題かフェルミ推定を解くようにしております。
定期的に解かないと解き方も忘れてしまいますしね。
みなさんも意識してできる限り毎日解くようにしてください。
特にコンサルティングファームに入りたい方は必ず毎日解いてください。
それだけで周りの受験生との差がつくはずです。
それでは今日の記事は以上です!
ありうがとうございました!