コンサルタントがケース問題の解き方を徹底解説!5つの順序でケース問題を解き明かす!

 
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TDer
新卒で外資系総合コンサルファームに入社し、日系総合コンサルファームに転職。年収は200万円アップを実現。やりたい仕事と年収アップ、両方ともを実現する転職方法について公開。

みなさんこんにちは!TDerです!

 

今回の記事も前回に引き続き、ケース面接を解いていきましょう。

↓前回記事はこちら

コンサルの面接で必須!ケース問題を実際のコンサルタントが解いてみた

 

コンサルの面接で必須!ケース問題を実際のコンサルタントが解いてみた②

 

コンサルの面接で必須!ケース問題を実際のコンサルタントが解いてみた③

 

この記事は下記の方を対象に作成しております。

・フェルミ推定は解けるけどケース問題になると途端に解けない方

・もうすぐコンサルティングファームの面接があるけど、何も対策ができていない方

・上司から論理的思考力をつけろと言われたけど具体的に何をすれば良いかわからない方

 

ケース問題は論理的思考力を試すために、主にコンサルティングファームや外資系投資銀行などで出題される、

現実のビジネスに近い、各企業・公共団体が抱える悩みを解く問題です。

 

難易度としてはフェルミ推定よりも難しく(なんならフェルミ推定を包含した問題もある)、

対策を取らなければ面接で出題された際に困惑する事間違いなしです。

 

また、直近でコンサルティングファーム等に転職するつもりがない社会人にとっても、

ビジネスに即した課題を解決するロールプレイングができるため、

ケース問題を解くことが論理的思考力の醸成の一助となるんですよね。

 

もちろんケース問題には正解がないので難易度は高いです。

この記事を読むことでケース問題を解くことができるようになるよう、

実際の問題を解きながら、ケース問題の解き方を見ていきましょう。

 

それでは本日のお題はこちら!

「交通機関の売り上げをあげる施策を考えよ」

それでは解いていきましょう。

 

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~ケース問題を解く上での順序~

今回のケース問題のお題は、上記の通り、

「交通機関の売り上げをあげる施策を考えよ」です。

 

このような取り留めのない問題をどのように解いていくのか、

おそらく初見だと全く見当もつかないと思います。

 

ここで私から基本的なケース問題を解く順序をご紹介いたします。

全ての問題がこれに当てはまるわけではもちろんありませんが、

汎用性は高いと思います。

 

<ケース問題を解く上での順序>

①現状分析・課題分析

②解決すべき課題の特定

③解決すべき課題の深掘り

④ソリューションの策定

⑤まとめ

 

それではそれぞれの順序の詳細について見ていきたいと思います。

①現状分析・課題分析

ケース問題は取り留めのない問題が多く、一見しただけでどのような課題があるのか見えてこないことが多々あります。

そこで現状分析と課題分析を行います。

 

また、現状分析や課題分析を行わなかった場合、

現実に即したソリューションの策定が難しいんですよね。

論理が飛躍した自分勝手なソリューションとなってしまう可能性が高くなってしまいます。

 

では現状分析・課題分析を行うにはどうすれば良いのでしょうか。

私は基本的に分析が抜け漏れなく行うことができるよう、

フレームワークを用いて分析・洗い出しを行います

よく使うのは『3C』や『PEST分析』ですね。

 

その他にも既存のフレームワークを少しいじったりして使用することもあります。

状況に応じてフレームワークを使いこなす必要があると思います。

 

上記のフレームワークを用いて現状分析・課題分析を行っていきます。

 

②解決すべき課題の特定

続いては先ほどの項目で洗い出した現状と課題を確認し、

どれが解決すべき課題なのか特定する作業を行います。

 

具体的にどのように解決すべき課題を特定するかというと、

どの課題を解決することが一番顧客にとってインパクトがあるのかについて分析します。

要は顧客にとってどの課題が一番悩み深いかです。

悩みが大きい課題を解決することが顧客にとって一番ためになりますよね。

 

③解決すべき課題の深掘り

解決すべき課題を特定できたら、続いて深掘りを行っていきます。

 

ケース問題に取り組みだしてすぐは、課題をあげていくと

浅い課題しか出てこず、ソリューションを策定できないことが多々あるんですよね。

 

課題が具体化されていこないことで、何を解けばいいのかわからないみたいな感じです。

顧客が抱える、顧客も気づいていない課題を見つけることができればコンサルタントとして一人前なのだと思います。

 

最初はなかなか難しいですが、意識して課題の深掘りを行ってください。

課題をより具体的に捉えること。それが次のソリューション策定に生きてきます。

 

④ソリューションの策定

前の項目で課題の深掘りを行いましたら、ようやくソリューションの策定です。

正直①~③でケース問題は90%完了しています。

 

受験生がよく勘違いしているのはソリューション策定が最も大事であると考えていることなのですが、

ケース問題で最も重要なのは解決すべき課題の特定・深掘りです。

 

解決すべき課題を特定し深掘りができれば、あとはそれに対する解決策を当てはめるだけなのです。

解決すべき課題を特定し深掘りすることが、現実でもクライアントができていないことなのですよね。

コンサルタントの価値って上記にあると思うんですよ。

 

もちろんケース問題で何に一番時間をかけるかというと問題の特定です。

1時間のケース問題だったら特定だけで40分はかけると思います。

それぐらい大事。

 

ソリューション策定は、全く関係のない業界の事例を流用したりして考えることもあるので、

他業界の事例等アンテナ高くしてリサーチすることは重要だと思います。

 

⑤まとめ

最後の振り返りですね。お題は何で、課題はこれだと特定しました。

それに対するソリューションとしてこういうことが考えられます。

(時間があるなら定量化)

 

これまでの項目をしっかり実施していれば振り返り程度になるかと思います。

 

 

ここまでケース問題を実際に解く上での解決順序について説明してきました。

続いて、説明した順序に沿って実際にケース問題を解いていきたいと思います。

 

お題はみなさん覚えていらっしゃいますか?

「交通機関の売り上げをあげる施策を考えよ」

ですよ!

 

~実際に解いてみる~

先ほど紹介した順序に沿って上記のお題を解いていきましょう。

①現状分析・課題分析

今回の問題はオリンピック・パラリンビックに向けて日本の交通機関が売上を上げるために打つべき

打ち手の策定となります。

オリンピック・パラリンピックに向けて、ですので東京に絞って考えていきたいと思います。

 

今回は社会的イベントが関係しますので、

『PEST分析』

を活用して現状分析・課題分析を行っていきたいと思います。

 

◯Politics

・Uberのようなライドシェアサービスが規制されている。

・自動運転技術は発達するものの、2020年時に法整備が完了していない見込み。

・民泊が規制されている。

 

◯Economics

・オリンピックおよびパラリンピックの開催により、経済活動が活発化される見込み。

・インバウンド旅行者数が2020年には3000万人を突破する見込み。

・インバウンド旅行者の増加によりホテル等宿泊施設が不足する。

・オリンピックおよびパラリンピックの会場移動により、交通費が高くなってしまう。

 

◯Social

・オリンピックおよびパラリンピックの開催により、東京に人が集中し渋滞が頻発する。

・気温上昇により、灼熱の中観戦する必要がある。

・駐車場が不足する。

 

◯Technical

・自動運転技術の発達。

現状分析と課題分析については一旦これぐらいで出し切れたかなと思います。

 

②解決すべき課題の特定

日本の交通機関の売上の向上のために解決すべき課題を特定していきたいと思います。

①で課題を分析しましたが、顧客は交通機関の会社(電車・バス・タクシー)ですので、

政治的側面の課題の解決は難しいと考えられます。

 

また会場移動による交通費の増加については、

交通機関としてはありがたい話なので、ここでは解決すべき課題としてはふさわしくないでしょう。

 

駐車場の不足については、もちろん課題ではあるものの、

交通機関にとって解決してもインパクトは小さいかと思います。

というのも、東京は公共交通機関が発達しており、

渋滞することがわかっていながら家庭の車で移動することが考えにくいからです。

また、インバウンド旅行者が増加すると考えると乗用車利用が大幅に増加するとは考えられないですよね。

 

今回解決すべき課題としては

「インバウンド旅行者が3000万人を突破するにも関わらず、民泊が規制され、宿泊施設が不足すること」

として深掘りしていきたいと思います。

 

③解決すべき課題の深掘り

先ほどの項目で解決すべき課題を特定しました。ここからは深掘りを行っていきたいと思います。

 

オリンピック・パラリンピック開催期間はインバウンド旅行者や地方在住の方が

観戦のために多数訪れることでしょう。

既存のホテルなどはすぐ埋まってしまう見込みです。

 

東京都はもともと面積が大きくなく、利用できる土地は限られています。

なので新しいホテルを建てようにも利用できる土地がない認識です。

この悩みを解決することで多くのインバウンド旅行者がハッピーになることでしょう。

 

次の項目にてこの課題を解決すべきソリューションを考えていきたいと思います。

④ソリューションの策定

先ほど深掘りした課題をどのように解決すればよいでしょうか。

 

私が考えたソリューションは、

「運行時間外の駅ホームに寝台車両を設置し、簡易ホテルとして運営する」

です。

 

例えば山手線の駅ホームに10両の寝台列車を設置することができれば、

下記のような計算式で許容人数を割り出すことができます。

1両あたり8人宿泊できると仮定を立て、山手線には20駅あると仮定を立てます。

 

8人×10両×2ホーム×20駅=3200人

 

1日あたり3200人許容できる計算です。

 

80%が稼働すると考え、オリンピック・パラリンピック期間が1ヶ月間だと仮定を立てると、

3200×0.8×30=76800人

 

76800人が使用する計算となります。

 

宿泊費を1人5000円と設定すると、

およそ3億8000万円の売上が増加する計算となります。

 

⑤まとめ

今回のお題は、

「交通機関の売り上げをあげる施策を考えよ」

でした。

 

私は

「インバウンド旅行者が3000万人を突破するにも関わらず、民泊が規制され、宿泊施設が不足すること」

を課題として設定し、

 

「運行時間外の駅ホームに寝台車両を設置し、簡易ホテルとして運営する」

をソリューションと策定し、およそ3億8000万円の売上が増加することを算出しました。

 

~最後に~

ここまで読んでいただきありがとうございました。

実際のコンサルタントが説明するケース問題の説明はいかがでしょうか。

一旦解き方を学んだら後は実践あるのみで伸びていくかと思います。

ケース問題に才能は必要ないので、解いて解いて解きまくって

地頭を鍛えましょう。

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